2015年03月07日

きらり回?かな子回?〜アニメ アイドルマスター シンデレラガールズ8話感想とサブテーマについて考察

アニメシンデレラガールズ9話サブタイトル”Sweet" is a magical word to make you happyについて、きらり回かかな子回かという事でちょっとした話題になっています。
きらり回であるという論拠は
・きらりはゲーム内のセリフに「甘いモノは幸せの魔法よねー☆」というものがある。
・タイトルバックがきらりんハウスの内装っぽい
・3/9放送のデレアニAにきらりCVの松㟢さんがゲスト
かな子回であるという論拠は
・"Sweet"といえばその意は「甘いもの」である
というもの。
正直に言えば8話の完成度を見た後だとどちらでも問題無いのですが、かな子Pとしてあえてこの話題に乗り、次がかな子回で有ることを主張しつつ、アニデレのもう一つのテーマについて考えてみようというのがこの記事の趣旨デス。

まずは8話について。この回は蘭子の熊本弁でカリカチュアライズされてはいますが、6話と7話で描かれたのと同様にコミュニケーションの難しさを描いた回であると思います。最初の打ち合わせのシークエンスを見てみます。
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最初は距離を感じさせない背後からの構図で始まる打ち合わせですが、イメージの齟齬が発覚すると、とたんに横からの構図となり距離が生まれます。

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Pのそこが重要なのか?という問いに対し、カットバックで蘭子のアップ。本論には関係ないのですが、驚き>失望>拗ね、とこの数瞬で表情がこれだけ変化していて本当に丁寧に演技つけてるんだなと関心してしまいました。

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これでもかと重ねられる赤のモチーフ。赤信号で一時停止だったり駐車場であったり消火栓であったり、いままでの展開とこれからの展開をなぞるようです。

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ここで蘭子の後をアーニャが追うのは同じ女子寮組である以上に、アーニャもまた言葉の壁に悩むキャラクタであるからに他なりません。その辺りの描写は3話でなされていました。新田さんがアーニャにしてくれたように、アーニャは蘭子の力になりたいと思っているのでしょう。
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アーニャの心遣いに素直に感謝を示す蘭子。このように蘭子は決して自分の趣味に閉じこもる娘ではなく、十分に人の気持ちを感じ取れる娘です。この後スケッチブックを見せるのに苦労するのも、むしろ人に敏感すぎるからではないかと妄想してしまいます。
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1話で出てきた「凜にすげなくされるP」と同じ、蘭子が画面右に去って行くカットですが、画面全体に傾斜がかかっているのがポイント。画面中央で動かないPに対し、まるで坂を登っていくかのような蘭子が、相当無理している様子がうかがえます。

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実際蘭子はPとコミュニケーションを取ろうと努力をしています。休日は想像を絵にして愉しんでいると言っていますが、5話でみく達がデビュー案を考えようと言った時、彼女が「グリモワールの封印を解く刻」と言っていたように、もしかしたら自分の描いた絵を人に見せることは無かったのかもしれません。この窓のカットをみると彼女の決意は思った以上に重いものじゃ無いかと考えてしまうのです。

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蘭子の苦労を見かねた凜が、座ったままのPの尻をまたも叩きに来ました。7話と見比べると立ち位置がすこし近づいていると同時に、画面に対して正面を向いて対決姿勢を和らげています。

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「言葉とかの前に、もっと近づいてみたら?」
凜に促されて蘭子と「雑談」を試みるPですが、センターを噴水とすると構図的にもやっぱり蘭子の方が積極的です。ただ、蘭子が一方的に近づいている訳では無く、心理的にはPも蘭子に寄り添っていることが、画面センターで水面に映る2人の姿から分かります。
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ここで蘭子がPに説明しているセリフは、最初の事務所での説明とほとんど変わりがありません。違うのは、蘭子が自分の想像を描きこんだスケッチブックを用意してきたこと、Pが言葉の意味でなく、蘭子の事を理解しようとしていること。
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画面センターの噴水に対して対象にいる2人。蘭子は伝えようと努力をしました。Pも理解しようと努力しました。互いに向かい合って尚、コミュニケーションの成立に苦労をしました。熊本弁であることは本質的ではなく、気持ちが伝わるという事の本来の難しさと伝わったときの喜びが8話であったろうと思います。
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というわけでようやく本題です。8話まで見てきて、アニデレのサブテーマの一つに「コミュニケーション」があるのでは、と思います。6話、7話はもちろん、ディスコミュニケーションからストライキ騒ぎに発展した5話。そして今回の8話も、コミュニケーションの本質的な難しさを描いた話だったように思います。そしてコミュニケーションがサブテーマだとすれば、かな子はこのテーマに沿った描写を積み重ねてきています。例えば
・2話、新人である凜達にお菓子を勧める。
・3話、みくの挑戦の後、微妙になった空気の入れ換えにお菓子を勧める
・4話、智絵里とお茶会。人見知りな智絵里の為に四つ葉クッキーを作ってくる
・5話、ファンとの交流に手作りクッキーを渡したいと望む
・6話、マカロン
そして8話には
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「お菓子があると話が弾むよ」
かな子は7話を除けば今のところ各話で必ず食べる描写が出てきます。ゲームを知らないアニメから入った視聴者でさえも、かな子といえばお菓子と認識ができあがっている程です。が、こうしてみるとかな子にとってはお菓子はコミュニケーションツールであるようにも思えます。4話でお菓子作り大変じゃ無いかと未央に問われた時にもこう答えています。
「そんなことないよ。好きだし、こうしてみんなでおしゃべりできるし」

ここで改めて9話サブタイトルを確認すると"Sweet" is a magical word to make you happyであり、スイーツがみんなを幸せにする言葉であるというサブタイトルは、ここまで描写を積み上げてきたかな子を示しているのではないかと……そう思いませんか?

いずれにしてもアニデレのシナリオは、急に光り出すとか突然のシチュエーションが現れるようなものはなく、ほとんどが過去回に描写があります。今回の蘭子回もアーニャが動く理由は3話で描かれていますし、みりあが熊本弁を解していたという事実さえも2話にその描写があったと言われています。
9話がきらり回なら、事務所シーンだと必ず一番後ろや隅に立っている事をつついてくるのかなーとか、かな子回が来るとしても私の予想を覆すシナリオであることを期待しつつ待ちたいと思います。

3/10追記

かな子智絵里杏のユニット回でしたw
ついでですが、かな子の体型を見ればそのカットの作画レベルが分かります。
細すぎてもダメ、太すぎてもダメ。
その絶妙なラインをですね(熱弁
posted by tlo at 22:07| 日記